周波数帯(バンド)って何?基本の知識や携帯キャリアの帯域などを解説

周波数帯の画像 テクノロジー

格安SIMやスマホを購入するときには、できるだけ知っておきたい周波数帯(バンド)の知識。

難しく思いがちですが、知っていると意外と簡単で、格安SIMやスマホを選ぶときにかなり役に立ちます。

ここでは、周波数帯についての説明通信回線で使われている周波数帯などについて解説しています。

周波数帯は、周波数の幅のこと

周波数帯は、周波数の幅のことです。

といっても、周波数の幅と言われても、そもそも周波数のことがわからないと、なんのことかわかりませんよね。

まずは、周波数について解説していきます。

周波数は、電波の波のこと

周波数とは、名前の通り波の数のことで、1秒間に何回の波があるかということです。

通信回線の世界では、電波の波が1秒間に何回あるかということを、周波数と呼んでいます。

1秒間に1回の波があれば、周波数はHz(ヘルツ)、5回あれば周波数は5Hzとなります。

周波数は数字が大きいほど高周波、少ないほど低周波と呼ばれ、高周波ほど運べる情報が多い代わりに障害物に弱く低周波ほど運べる情報は少ない代わりに、障害物に強いという特徴があります。

周波数帯は、この周波数の範囲のことです。

例えば、1Hz〜10Hzの場合は、1〜10Hz帯という周波数帯になります。

ちなみに、周波数帯は帯という意味のバンド(band)とも呼ばれていて、スマホや格安SIMなどの製品詳細で、対応している周波数帯の説明のところではバンド(band)と書かれていることがほとんどです。

有名な周波数帯は、繋がりやすいのが特徴のプラチナバンド

プラチナバンドは、障害物に強いので、幅広いエリアに電波が届きやすく、田舎や山間部などでも繋がりやすいというメリットがある周波数帯です。

低周波の700〜900MHzあたりの周波数帯のことをさしていて、繋がりやすいためドコモ・au・ソフトバンクの全てのキャリアが利用している周波数帯です。

プラチナバンドについては、「プラチナバンドって何?意外と知らない特徴やLTEとの違い」で詳しく解説しています。

対応している周波数帯によって、通信速度や繋がりやすさが変わる

低周波と高周波の部分で少し解説しましたが、周波数によって繋がりやすさや運べる情報量が違います。

そのため、対応・利用できる周波数帯によって、通信速度や繋がりやすさが違います。

スマホで利用されている周波数帯の一覧

周波数帯は、電波を利用したサービスや製品、例えばラジオなど、に幅広く使われているため、それぞれのサービスや製品に周波数帯が割り当てられています。

スマホにも割り当てられている周波数帯が決まっています。

スマホで使われている周波数帯(バンド)一覧
バンド名 周波数帯 周波数の詳細
バンド1 2.1GHz帯 2100MHz-2170MHz
バンド3 1.7GHz帯 1805MHz-1880MHz
バンド6 800MHz帯 875MHz-885MHz
バンド8 900MHz帯 925MHz-960MHz
バンド11 1.5GHz帯 1475.9MHz-1495,9MHz
バンド18 800MHz帯 875MHz-890MHz
バンド19 800MHz帯 830MHz~845MHz、875MHz~890MHz
バンド21 1.5GHz帯 1495.9MHz-1510.9MHz
バンド26 800MHz帯 859MHz-894MHz
バンド28 700MHz帯 758MHz-803MHz
バンド41 2.5GHz帯 2496MHz-2690MHz
バンド42 3.5MHz帯 3400MHz-3600MHz

携帯キャリアによって利用している周波数帯が違う

周波数帯は、ドコモ・au・ソフトバンク全てが同じ周波数帯を利用しているわけではなく、それぞれ国から割り当てられた周波数帯を利用しています。

また、格安SIMの場合は利用している回線、例えばmineoのドコモ回線など、と同じ周波数帯を利用しています。

各携帯キャリアが利用している周波数帯は、

【ドコモ】割り当てられているバンド(周波数帯)の一覧と特徴まとめ
【au】割り当てられているバンド(周波数帯)の一覧と特徴まとめ
【ソフトバンク】割り当てられているバンド(周波数帯)と特徴まとめ

の記事でそれぞれ解説しています。

スマホによって対応している周波数帯が違う

キャリアによって利用している周波数帯が違いますが、スマホによっても対応している周波数帯が違います。

例えば、Galaxy9はキャリア毎の周波数帯に対応したスマホを出しているので、それぞれドコモ用のGalaxy9とau用のGalaxy9では、対応している周波数帯が違います。

繋がりやすく、快適な通信速度でスマホを使うためには、できるだけスマホが契約している回線の周波数帯に対応していることが必要です。

携帯キャリアでスマホと携帯回線を契約する場合や、格安SIMとスマホをセットで契約する場合は気にする必要はありません。

ですが、自分で格安SIMとスマホを個別で用意する場合は、対応している周波数帯を確認しておかないと思わぬ失敗をしてしまうことになります。

最近は幅広い周波数帯に対応しているスマホが多いので失敗は少ないですが、自分で用意する場合は契約前・購入前にスマホの対応周波数帯がSIMの周波数帯と対応しているが確認しておきましょう。

格安SIMの場合は、利用している回線を公式サイトで確認すればわかります。

また、スマホはメーカーの公式サイトの製品詳細を確認するか、商品名+対応周波数帯などと検索するとわかると思います。

通信速度は周波数帯域幅によっても変わる

通信速度は、周波数帯の幅の広さによっても変わります。

日本は、5MHz幅を一つの単位として使っていて、周波数帯を束ねて周波数帯の幅が広くなればなるほど、基本的には通信速度が高速になります。

周波数帯域幅 下り最大速度
1.4MHz 不明
3MHz 不明
5MHz 37.5Mbps
10MHz 75Mbps
15MHz 112.5Mbps
20MHz 150Mbps

下り速度とは、ダウンロード速度のことです。

基本的には、この表のように周波数帯域幅が広くなるほど通信速度が速くなります。

下り速度のところで使われているMbpsという単位も、スマホや格安SIM、ポケットWiFiなどを調べているとよく目にする単位です。

Mbpsは通信速度の単位のことで、通信速度の単位については【bps/Kbps/Mbps/Gbps】通信速度で良く見る単位をわかりやすく解説の記事で簡単に解説しています。