置くだけWiFiってどんなサービスか知っていますか?
置くだけWiFiとは、コンセントに挿すだけでインターネットがすぐに使えるようになるサービスです。
固定回線の場合、回線を引き込む工事が必要だったり、パソコンに繋ぐための設定がややこしかったりしますが、置くだけWiFiはコンセントに挿すだけ、設定も簡単という、固定回線のお手軽版のようなサービスです。
固定回線よりも、ポケットWiFiに近いサービスですね!
工事が必要なく、電波を出すためのルーターが届けばすぐに使えるようになるので、
・これから一人暮らしをする大学生の方
・仕事の都合で単身赴任をすることになったサラリーマンの方
・夫婦二人暮らしの方
こんな方の利用が多いサービスです。
固定回線やポケットWiFiと違って、置くだけWiFiは
あまり聞いたことのないサービス・・・
という方が多いと思うので、今回は、置くだけWiFiの基本やおすすめのサービスまで、幅広くわかりやすいようにお伝えしていきます!
ちょうど通信回線を探しているけど、置くだけWiFiってなんだ?気になる・・・
と思っている方は、ぜひご参考に!
置くだけWiFiとは簡易版固定回線(というよりポケットWiFiに近い)
冒頭でもお伝えしましたが、もう一度簡単に特徴を説明しておきます。
置くだけWiFiは、コンセントに繋いで置くだけでWiFiが使えるようになるサービスで、見た目的には簡易版の固定回線です。
ただ、内容的には固定回線よりもポケットWiFiに近いサービスなので、ポケットWiFiと比較されることも多いサービスです。
置くだけWiFiの特徴は、
・工事の必要がないから、工事できない家やマンション、アパートでも使える
・ルーターが届いたらすぐに使える
という特徴のサービスです。
この置くだけWiFiは、ポケットWiFiや固定回線のようにたくさんの種類のサービスがあるわけではなく、
・UQコミュニケーションズが提供しているWiMAX
・SoftBankが提供しているソフトバンクエアー
基本的にはこの2つだけです。
なので、置くだけWiFiを契約するなら、この2つから選ぶことになります。
WiMAXの置くだけWiFi
WiMAXは、UQコミュニケーションズという会社が提供しているサービスで、通信回線の名称です。
WiMAXとは通信回線の名前で、
WiMAX = 置くだけWiFi
ということではありません。
「Speed Wi-Fi HOME L01s」もしくは「HOME 01」という据え置きタイプのルーターを使うことで、置くだけWiFiとして利用することができます。
ちなみに、ご存知の方もたくさんいると思いますが、WiMAXは置くだけWiFiよりも、ポケットWiFiのサービスとして知名度の高いサービスです。
ポケットWiFiタイプのルーターを使うことで、ポケットWiFiとしても利用することができます。
ちなみに、auが提供している置くだけWiFiはこのWiMAXの置くだけWiFiと同じです。
WiMAXについては、「WiMAXについて解説した記事」をご覧ください。
出典:https://consumer.huawei.com/
SoftBankの置くだけWiFi「ソフトバンクエアー」
ソフトバンクエアーは、名前の通りSoftBankが提供している置くだけWiFiサービスです。
データ容量が無制限で使い放題というのが売りのサービスです。
また、置くだけWiFiの特徴の通り、工事が必要なく届いたらすぐに利用できるようになるので、すぐにインターネットが使いたい方に便利なサービスです。
ソフトバンクエアーについて詳しく知りたい方は、こちらの「契約する前に!ソフトバンクエアーの基本」を解説した記事をご覧ください。
ドコモの置くだけWiFiは個人向けのWiFiではない
ちなみに、ドコモ(docomo)も「おくだけWi-Fi」という名前でというサービスを提供しています。
ですが、これはWiMAXやソフトバンクエアーのような置くだけWiFiではありません。
置くだけでWiFiが使えるようにはなるのですが、「公衆Wi-Fi環境」をつくるためのもの。
個人ではなく法人(会社)が利用する置くだけWiFiサービスです。
実際に、ドコモの公式サイトでも「法人向けサービスのため個人では契約できません」という記載があります。
ドコモでもWiMAXの置くだけWiFiやソフトバンクエアーは利用できるので、置くだけWiFiを探しているならこの2つから選ぶようにしましょう。
もちろん、格安SIMなどを使っていても利用できます。
WiMAX置くだけWiFiとソフトバンクエアーの4つの違い
この2つのサービスは、どちらもコンセントに挿すだけで使える置くだけWiFiなので、基本的な仕組みは同じです。
ただし、もちろんそれぞれ違うサービスなので、いろいろ違うところがあります。
具体的にどこが違うかというと、
・通信速度
・対応エリア
・料金
・解約違約金
大きくこの4つの部分が違います。
速度:WiMAXの方が安定している傾向
通信回線サービスは、利用している回線やルーターによって、通信速度が違います。
iPhone8とMacで、実際に使用した時の通信速度を測ってみました。
WiMAXの通信速度
ソフトバンクエアーの通信速度
通信速度はエリアや住んでいる建物、住んでいる周りの建物、設置場所などいろいろな要素があるので、誰でも同じ!という訳ではありません。
なので、あくまで参考データとして見てもらいたいのですが、通信速度の安定性で見ると、WiMAXの方があります。
瞬間の通信速度はソフトバンクエアーの方が速いですが、夜になるとソフトバンクエアーは遅くなる傾向があります。
ソフトバンクエアーは夜に速度制限されることがある
ソフトバンクエアーは、朝や昼間は速いのに夜になると遅いことがわかりますよね。
実は、ソフトバンクエアーはインターネットを使う人が増える夜の時間帯に、通信速度をすることがあるんです。
ご利用の集中する時間帯(夜間など)は、サービス安定提供に伴う速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
引用:SoftBank公式
公式サイトで記載されているように、夜間の時間帯は速度制限をすることがあるかもしれないよ!
ということ。
ただ、あるかもしれないよ!と言いながら実際だいたい速度制限されている気がします。
そのため、さっきの表のように、夜だけ極端に通信速度が遅くなる傾向にあったんですね。
WiMAXは夜に通信速度を制限されるということはないので、時間帯に関係なくだいたい安定した速度がでています。
WiMAXは3日間で10GB使うと速度制限されてしまう
それじゃ、WiMAXは全く速度制限ないの?と言われると、そうではありません。
WiMAXの場合は、
・ギガ放題プランの場合の速度制限
・7GBプランの場合の速度制限
この2種類の速度制限があります。
参考:知ってる?WiMAXのギガ放題で失敗しない速度制限の知識と選び方
ギガ放題プランの速度制限は意外と速い
WiMAXの場合は、3日で10GB以上使ってしまうと、翌日のだいたい18時頃〜翌日2時頃まで、1Mbpsという速度に制限されてしまいます。
10GBなので結構余裕はあるのですが、映画をダウンロードしたりすると、超えてしまうことがあります。
ただ、速度制限後の1Mbpsという通信速度は、意外と速い通信速度なので、Webサイトを見たりSNS(TwitterやInstagram)を使ったり、Youtubeを見たりする程度なら問題なく使えるので、そこまで不便な速度制限ではありません。
また、3日で10GBを超えた日の翌日のみなので、翌々日からは通常の通信速度に戻ります。
1Mbpsの通信速度については、実際に使ったり調べたりしてどれくらい使い物になるのかを確認した結果を「1Mbpsの実際の通信速度を体感した記事」で解説しています。
7GBプランの速度制限は使い物にならない
続いて、7GBプランの場合の速度制限ですが、こちらは月間で7GBの通信量を超えてしまうと、128kbpsという通信速度に制限されてしまいます。
128kbpsという通信速度は、スマートフォンの速度制限でもよくある通信速度で、
はっきり言って使い物になりません。
普段使いもできないくらいなので、速度制限されたら、WiFiがないのと同じです。
また、7GBプランの場合は、この7GBの容量を越えると次の月までリセットされないので、しばらく128kbpsの速度のままです。
こちらの「1GBの通信量の目安を解説した記事」で、1GBがすぐになくなるということを解説していますが、7GBもすぐになくなってしまいます。
置くだけWiFiを利用しようとしている方は、おそらくギガ放題プランの契約を考えていると思うのでそこまで問題はないですが、もし7GBプランの容量も考えている方は、注意してください!
使い物にならない128kbpsの通信速度については、「128kbpsの速度について実際に体感したときの記事」で解説しています。
最大通信速度について
ちなみに、WiMAXとソフトバンクエアーは、それぞれ最大通信速度という速度があります。
それぞれ、最大通信速度は
WiMAX:440Mbps
ソフトバンクエアー:350Mbps
となっています。
最大通信速度とは、
最大通信速度 = 一番いい環境で出る通信速度
のことです。
WiMAXもソフトバンクエアーも、ベストエフォート型の通信回線といって、環境によって通信速度が変わるサービスとなっています。
その環境の中で、一番速い速度が、最大通信速度ということです。
基本的にこの速度が出ることはないので、よっぽど最大通信速度が遅くない限り、特に問題ありません。
参考程度に知っておいてください。
対応エリアはWiMAXの方が広い
対応エリアとは、サービスの利用できる範囲のことです。
対応エリアは、WiMAXの方が広いです。
ソフトバンクエアーはまだまだ対応エリアが狭いので、使えない地域もあります。
WiMAXは公式サイトで対応エリアが確認できるので、こちらのピンポイントエリア判定で自分のエリアを確認して見てください!
ソフトバンクエアーは申し込み時にしか確認できない
ソフトバンクエアーは、WiMAXのようにピンポイントでエリアを判定することができません。
公式サイトから大まかなエリアを確認することができますが、あくまで参考程度で、実際に使えるかどうかは申し込むまでわかりません。
対応エリアでも、使えないエリアだった場合は契約できないということもあります。
大まかにエリアを確認したい方は、こちらから確認して見てください!
参考:ややこしいソフトバンクエアーのエリアについて知っておくべき4つのコト
料金はWiMAXの方がお得
料金面では、基本的にWiMAXの方がお得です。
上記は、WiMAXとソフトバンクエアーの料金表になります。
一目瞭然で、WiMAXの方が安いです。
月額料金・トータルの料金共に、WiMAXの方がお得になります。
契約期間内に解約すると発生する解約違約金に注意!
解約違約金とは、契約期間内に解約すると発生する料金のことです。
スマホを契約している方ならわかるかもしれませんが、3年縛りとかって、聞いたことありませんか?
3年縛りとは、3年間の契約期間のことで、3年間は解約しないでね!ってことです。
もし3年以内に解約しようとすると、決められた解約違約金を払う必要があります。
置くだけWiFiのWiMAXとソフトバンクエアーも、これと同じ契約期間と解約違約金があります。
WiMAXの契約期間と解約違約金は?
契約期間は、WiMAXを契約する場所やプランによって変わるので、安く使えてできるだけ契約期間の短いプランGMOとくとくbbというプロバイダの3年契約プランで確認していきます。
このプランで契約して、3年以内に解約しようとすると、だいたい14000円〜20000円かかります。
ソフトバンクエアーの契約期間と解約違約金は?
ソフトバンクエアーは、2年間の契約期間で、解約違約金は9500円です。
解約違約金は、ソフトバンクエアーの方が良心的ですね。
ちなみに、この契約期間について、ルーター購入プランの場合は要注意です。
ルーター購入プランは、ルーターの購入代金を分割払いで支払うことになります。
この分割期間は36ヵ月、つまり3年間です。
けれど、契約期間は2年間。
ということは、2年間経ってから解約しようとすると、ルーターの分割代金の残り12ヵ月分が残っているので、この代金を支払うことになってしまいます。
そのため、これを避けようとするとまた契約更新をすることになってしまうので、次に無料で解約できるのは2年後、つまり契約してから4年後。
ということは、ルーター購入プランの場合、無料で解約できるのは4年後となります。
実質4年の契約プランですね。
これ、しっかり確認しないと気づかない落とし穴なので、要注意。
ルーターはわざわざ購入する必要はないので、ソフトバンクエアーを契約する場合は、料金は高くなりますがルーターレンタルプランで契約しましょう。
こんな人は置くだけWiFiはダメ、ポケットWiFiを選ぶべき
もしかしたら外に持ち運んで、スマホとつないだりパソコンを使う可能性がある人!
こんな方は、絶対にポケットWiFiを選びましょう。
置くだけWiFiとポケットWiFiは、かなり似たサービスです。
違うところといえば、電波の強度くらいですかね。
特に、WiMAXの場合は回線が同じなので、ほとんど同じサービスです。
違うところといえば、
モバイルルータよりもWi-Fi性能が高く、広い範囲で接続できるため、宅内利用に適しております。
また、2.4GHzと5GHzの同時利用が可能です。引用:UQ公式
上記で記載されているように、
・二つの周波数を同時に使える
・電波強度が高い
この2つです。
二つの周波数を同時に使えるってどういうこと?
周波数とは、電波の通り道のことです。
WiMAXの場合、2.4GHzと5GHzの二つの周波数帯があって、それぞれに特徴があります。
詳細は省きますが、ポケットWiFiの場合、一度にこの二つの周波数帯のどちらか一つだけしか利用できませんが、置くだけWiFiタイプの場合は同時に使うことができます。
なので、通信回線の速度が遅い時などの対策として、それぞれ使い分けることで速度状況が改善されることがあります。
電波強度とは?
電波強度とは、その名の通り電波の強さです。
電波は壁などの障害物に邪魔されることで弱くなってしまい、それに伴って届く距離が短くなってしまったり、電波が悪くなってしまいます。
電波強度が強いほど、遠くまで電波が届くようになって、遠い場所でも使えたり、なおかつ通信速度も速い傾向にあります。
こうした特徴があるので、
基本的に外では使わない!
電源のないところでは使わない!
という方は、置くだけWiFiの方がメリットがありますが、外で使う可能性がある方の場合は、ポケットWiFiを選ぶようにしましょう!
こんな人は置くだけWiFiはダメ、固定回線を選ぶべき
置くだけWiFiは固定回線のお手軽版とお伝えしましたので、固定回線と比べるといろいろな面で劣ってしまいます。
・通信速度の安定性
・通信速度の速さ
・本当に無制限で使える
この3つの部分で圧倒的に固定回線が優れているので、品質重視なら間違いなく固定回線です。
特に、映画をたくさん見る方やオンラインゲームをする方などは、速度面で全て優れている固定回線を選ぶべきです。
固定回線よりも置くだけWiFiを選ぶなら、
・手軽にインターネット回線を整えたい
・工事ができない、工事をする時間がない
・また引っ越しをする可能性があるから、もったいない
という方ですね。
これ以外の方は、基本的に固定回線を選ぶようにしましょう。
置くだけWiFiを選ぶならWiMAX
置くだけWiFiを契約するなら、WiMAXの方が、料金も安く、通信速度も安定しやすいので、メリットが多いです。
WiMAXの場合は、ギガ放題プランを選べば大容量で使えるので使い放題に近いですし、もし速度制限がかかってしまっても、1Mbpsなのでそれほど気にならない速度です。
料金も、GMOのキャッシュバックプランならソフトバンクエアーより安く契約できます。
それに加えて、対応エリアもWiMAXの方が広い。
速度・料金・エリアの3つともWiMAXの方がメリットがあるので、選ぶならWiMAXです。
加えて、auのスマホを使っている方は、auスマートバリューmineというスマホの割引があるので、特にauの方はWiMAXの置くだけWiFiを選ぶべきです。
ソフトバンクエアーはソフトバンクスマホユーザーなら安くなる
ちなみに、ソフトバンクスマホユーザーの場合は、ソフトバンクエアーを使うことで、スマホの割引を受けることができます。
おうち割というキャンペーンですが、スマホのプランによって500〜1000円の割引を受けることができます。
このおうち割は、ソフトバンクスマホを使っている家族がいれば、自分だけじゃなく家族も割引対象になるので、ソフトバンクスマホユーザーが家族に複数いれば、料金がWiMAXよりお得になることもあります。
もし家族がソフトバンクスマホユーザーなら、速度などに納得していれば、ソフトバンクエアーも検討の価値はありです。
いずれにしろ、置くだけWiFiを選ぶなら、どっちが自分に合っているかしっかり検討してから契約しましょう。
どれを選べばいいのかわかりづらい!という方は、「おすすの置くだけWiFiを4つ紹介している記事」をみて、自分がどれを選べばいいのかの参考にしてください。
