これから使おうとしているスマホや格安SIMの対応バンドを確認しておくことは、通信速度や繋がりやすさをできるだけ確保するために必須。
場所によって、スマホの機種によって、格安SIMがどのキャリアの系統なのかによって、対応バンドしているバンドが変わります。
対応バンドを確認せずに、自分のエリアに合わない格安SIMを選んでしまったり、格安SIMのバンドに対応していないスマホの機種を選んでしまうと、せっかく契約したのに使い物にならない、使い勝手が悪いことになってしまいます。
ここでは、ドコモに割り当てられているバンド(周波数帯)を一覧にしてまとめています。
また、バンドの特徴についても解説しているので、格安SIM選びや、スマホの機種選びで失敗しないように、参考にしてください。
ドコモのバンド(周波数帯)
スマホ(携帯電話)に使用されているバンドは、LTEに使われているバンドと、3G(W-CDMA)に使われているバンドがあります。
ドコモのLTEバンド一覧
ドコモのバンドで大切なのは、バンド1とバンド19。
ドコモのLTEバンド | |
バンド | 周波数帯 |
バンド1 | 2.1GHz帯 |
バンド3 | 1.7GHz帯 |
バンド19 | 800MHz帯 |
バンド21 | 1.5GHz帯 |
バンド28 | 700MHz帯 |
バンド42 | 3.5GHz帯 |
ドコモの3Gバンド一覧
ドコモの3Gバンド | |
W-CDMAバンド | 周波数帯域 |
バンド1 | 2.1GHz帯 |
バンド6 | 800MHz帯 |
3Gは、第3世代のモバイル通信という意味で、現在は主に音声通話をするときに使われています。
ドコモの3Gは、W-CDMA(WCDMA)という世界的に使われている通信規格を使っています。
ソフトバンクも同じW-CDMAを使用。
ちなみに、auは現在のところCDMA2000という通信規格を採用。
CDMA2000は2020年には使われなくなる予定で、最近登場してきたVoLTEという音声通話方式がメインになっていきます。
ドコモで使われているバンドの特徴まとめ
バンド1(band1)
2.1MHz帯(2100-2170MHz)
高周波帯のバンドなので、大容量のデータでも高速で通信することができます。
ただ、電波が届く範囲は狭いので、基地局が多い・人口密度が高い都市部を中心に使われています。
周波数帯域幅は1〜15MHz幅で使用されています。
バンド3(band3)
1.7MHz帯(1805MHz-1880MHz)
LTE限定で使用されている周波数帯で、主に東名阪(東京・名古屋・大阪)エリアで展開されています。
ドコモは周波数帯域幅20MHz幅で運用しています。
バンド6(band6)
800MHz帯(875-885MHz)
バンド19に吸収されている帯域で、いわゆるFOMAプラスとして使用されていたバンド。
バンド19(band19)
800MHz帯(875-960MHz)
いわゆるプラチナバンドです。
通信容量や通信速度は高周波帯と比べると劣りますが、その分電波の届く範囲が広く、少ない基地局で広いエリアをカバーすることができます。
周波数帯域幅は〜10MHz幅まで。
バンド21(band21)
1.5MHz帯(1495.9-1510.9MHz)
バンドには、世界共通で使用されているバンドと、日本独自のバンドがあります。
ドコモが使用している日本独自のもので、地方都市向けに整備されたバンドになります。
日本独自なので、海外製の端末は対応していない場合が多いので、ドコモ系の格安SIMを使おうとしている場合は、要注意。
対応していなくてもバンド1やバンド19が対応していれば、基本的には問題ありませんが、対応していた方が通信速度のアップは期待できるので、できるだけ対応していた方がいいです。
バンド28(band28)
700MHz帯(758-803MHz)
こちらもプラチナバンドと同様のバンドになります。
ドコモだけでなく、携帯大手キャリアのauとソフトバンクも使用しているバンド。
バンド42(band42)
3.5GHz帯(3400-3600MHz)
2016年頃から運用され始めた周波数帯。
バンド42が加わったことで、理論上はさらに通信速度が高速になります。
ただ、比較的新しいバンドなので、対応していない機種もあるため、要注意。
周波数帯域幅は、幅が広いほど通信速度が速くなる
ところどころで、帯域幅が〜10MHzみたいなことを書いていますが、これは大雑把に言うとバンド(周波数帯域)をどれだけ使っているかということ。
使っている幅が広いほど、通信速度も速くなります。
日本のLTEでは、5MHz幅を一つの単位として使われています。
5MHz幅だと下り最大通信速度は37.5MHz。
この幅を広げて、10MHz、15MHzとすると、理論上では75Mbps、112.5Mbpsとなります。
周波数帯域幅 | 下り最大通信速度 |
5MHz | 37.5Mbps |
10MHz | 75Mbps |
15MHz | 112.5Mbps |
20MHz | 150Mbps |
ドコモ系の格安SIMを使うときは、機種選びは対応バンドの確認が必須
格安SIMを使う場合は、これから使おうとしているスマホの機種選びに注意が必要です。
というのも、機種によって対応しているバンドが違うからです。
例えば、SAMSUNGのGalaxy S9ドコモ版と、GoogleのPixel3の対応バンドを比較してみると、
4G LTE 対応バンド(周波数帯)比較表 | ||
バンド(周波数帯 | Galaxy S9 ドコモ版 | Pixel3 |
バンド1 | ◯ | ◯ |
バンド3 | ◯ | ◯ |
バンド19 | ◯ | ◯ |
バンド21 | ◯ | ◯ |
バンド28 | ◯ | ◯ |
バンド42 | ◯ | ◯ |
4G LTEはどちらもドコモのバンドに対応していますが、3Gの対応バンドを比較してみると、
3G 対応バンド(周波数帯)比較表 | ||
バンド | Galaxy S9 ドコモ版 | Pixel3 |
バンド1 | ◯ | ◯ |
バンド6 | ◯ | △ |
バンド19 | ◯ | △ |
となっています。
Pixel3は、公式ではバンド6とバンド19の対応は書かれていないので、対応しているかどうか微妙です。
3Gで主に使われるバンドはバンド1ですが、山間部や郊外、つまり電波が届きづらいところや地方の場合はバンド6やバンド19といった電波が幅広く届きやすい、いわゆるプラチナバンドに対応していないと厳しい場合があります。
スマホのメーカーや作っている国によって対応バンドが微妙に違ったりする場合があるので、買ってから実は自分の使うエリアに必要なバンド、例えばさっきの3Gのプラチナバンド、に対応していないことに気づくと、通信速度が遅くなったりするケースがあります。
有名どころのスマホであればおそらく問題ありませんが、マイナーなスマホを使おうとする場合は、特に注意が必要です。
また、格安SIMの種類に合わせたスマホがあるので、間違えでau向けに作られたスマホを購入してドコモ系の格安SIMを使っても、対応しているバンドが全然違うため、通信速度が出ない、使い物にならないということもあるかもしれません。
購入するときは、機種の対応バンドを確認して、失敗しないように注意してください。
ドコモに割り当てられているバンド(周波数帯)のまとめ
ドコモに割り当てられているバンドで大切なのは、
・バンド1とバンド19
です。
とりあえずこれに対応していれば、スマホとしてしっかり活用できます。
これから格安SIMを契約する場合や、今使っているスマホにドコモ系の格安SIMを使おうとしている場合などは、対応バンドの確認をしておくことが必須。
特に、海外系であまりメジャーじゃないスマホを使う場合は、要注意。
購入前に対応バンドや割り当てられているバンド(周波数帯)を確認しておくことで、
「買ったのにつながらない」
という状況を防ぐことができます。
また、最近割り当てられたバンド42に対応している機種を選ぶと、通信速度のアップが期待できます。
意外と確認が面倒な場合もありますが、確認しておくことに越したことはないので、購入前・契約前には、必ずこの表を活用して確認しておきましょう。
合わせて読みたい:【au】割り当てられているバンド(周波数帯)の一覧と特徴まとめ